自転車でGPS (実践編)

準備編で試用したシャープ Zaurus SL-C860 は透過型液晶であるため、直射日光が当たる屋外での使用には適さない。そもそも、このPDAは非常に美しい液晶を持ち、定額でインターネット接続が可能な "どこでもインターネット・マシン" として重宝しているので、過酷な環境下にさらされる自転車GPSとして使い倒すのはもったいない。そこで自転車GPSとして、PDAを別途用意することにした。購入したのはシャープ Zaurus SL-A300。これは旧型製品とはいえ未だ存在し、投げ売りとも言えるほど価格が暴落している。ただしA300本体にはCFスロットがないため、『コミュニケーションアダプター』と呼ばれるオプション(型名 CE-JC1)を別途購入する必要がある。2004年3月時点、計2万円程度(税込み)で購入できた。最大の特徴は反射型液晶にあり、直射日光下での視認性に期待が持てる。

ソフトウェアの設定
まず最初に『ザウルス本体システムのアップデート』が必要。その後のqpeGPSのインストール手順は準備編とほぼ同様。ただしディレクトリやファイルの属性を変更する必要はない(常にスーパーユーザとして操作しているため)。『ライト/省電力設定』でライトオフに設定してから、さらにオートパワーオフが働かないように、テキストエディタ(vi 等)を使って/home/root/Settings/qpe.conf の[Screensaver]下の Interval の値を 0 にしておく(再起動も必要?)。また『キー設定』でHomeキーを qpeGPSに設定しておけば便利かもしれない。

SL-A300にコミュニケーションアダプターとGPSモジュール CFGPS2、およびSDメモリカードを装着したところ。全体で長さ155mm,幅68mm,厚さ23mm,重さは約240gとなる。Garmin社のハンディGPS機器と比較するとお世辞にも軽量・コンパクトとは言い難いが、値段の安さと大画面カラー液晶、ソフトウェアの融通性がメリットか。コミュニケーションアダプターにはセカンドバッテリーが内蔵されているので電池容量は倍増し、計1800mAhとなる。

自転車への固定
さて、この重量物(240g)をどのように自転車に固定するかが問題である。私の自転車のハンドルバーにはスピードメーターと心拍計が鎮座しており、あまりスペースがない。そこでミノウラのスインググリップ(スペースグリップ) SG-200 なるものを購入。「スインググリップ」という名だが、使用中にアームがスイングするわけではない(ネジをゆるめれば角度が変えられる)。

とりあえずこれでハンドル前方に取付スペースができる。しかし、これとPDAをどのように固定するか?ハンドルは走行中、かなり振動する。試しにマジックテープで直接貼り付け舗装道路を走行したところ、路面によってはPDAが激しく振動。これでは機器の寿命が著しく短くなるだろう。しかも瞬間的な突き上げにより、マジックテープが外れそうになる。衝撃を吸収する何らかの仕組みが必要である。1週間ほど試行錯誤の結果、以下の方法に落ち着いた。

用意したクッション材。Scotch 屋外用すき間ふさぎ防水テープ。厚さ9mm、幅15mmのスポンジ。アクリル系粘着剤つき。
PDAの裏面にクッション材を貼る。後方(写真左側)の出っ張りはスインググリップの溝にはめる。クッションを四角形状に貼り、中に凹部を作る。
スインググリップを上下逆に取り付ける。アームの凹部にPDA裏面後方のクッションが入る。前方(写真左)のクッションによる出っ張りは上記PDA裏面の凹部に入る。
クッション材で作った凹凸を合わせ、ビニルテープを軽く巻き付けて固定。原始的だがうまく振動を吸収してくれる。

視認性
液晶のライトをオフにすると室内では非常に見づらいが、反射型液晶のため屋外では思ったより視認性はいい。「とても鮮明」とまではいかないが、及第点。

GPSの感度
谷間を走行しているときは位置をロストすることがあったが、それ以外はほとんど正常。

バッテリーの持ち
テストを兼ねて140km、6時間半のサイクリングをしたがその間動作し続けた。その後は家に着いてしまったので電源をオンのままにしておき、静止状態で1時間半稼働。つまり合計8時間、連続使用できたことになる。通常の日帰りツーリングには十分な持続時間ではないだろうか。

【追記】
自転車に固定して何度か走ってみたが、動作がどうも不安定だ。140km問題なく稼働することもあれば、しばしばフリーズすることもある。激しい振動が原因のようにも思える。


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