ホイールバランスを取ってみよう

あなたはホイールバランスが気になったことはありませんか? 私はどうも以前から気になっていました。 走っているときに気づくほど、研ぎ澄まされた感性は持ち合わせていませんが、 自転車を持ち上げると前ホイールがゆっくりと回っていつも同じ位置で止まるのは気になります。 またサドル部分を持ち上げて後輪を浮かせペダルを手で回すと、 後ホイールの回転に合わせて車体が上下に揺すられるのがわかります。 これはホイールバランスが狂っている(重さに偏りがある)からに他なりません。 これはきっと走りにも影響するはずです。特にスピードを出しているときは。

そこでバランスを取ってみることにしましょう。 クルマ(自動車)のホイールは幅があるので 静的釣り合いだけでなく動的釣り合いを取る必要がありますが、 ロードレーサーなどの自転車のホイールは直径に対して幅が狭いので、静的釣り合いだけで十分なはずです。 振れ取り台にセットするなどホイールが自由に回る状態にして、 重さの偏りがないか調べます。 偏りがあればだいたい同じ位置でホイールが止まるはずです (ただしハブの軸受けには摩擦があるので、微妙な偏りはわかりにくい)。 このホイールの場合、いつもこの位置で止まります。 偏りの原因はリムの接合部(溶接など)やチューブのバルブ、タイヤのゴム厚などにあると思います。 この、上になった部分が軽いということなので、ここに重りを付ければよいことになります。

では重りは何がいいでしょうか。私はゴルフクラブ用のバランス・ウエイトを使いました。 薄手の鉛シートで、片面が接着面になっています。1シート20グラム。某スポーツ店で269円。 鉛なので普通のはさみで好きな大きさ(重さ)、形に切ることができます。 また、鉛シートは柔らかいので曲面に貼るのも簡単です。 この製品の場合、シートにマス目が書かれており、1マス 0.5グラムとなっています。 まず1円玉や小さいワッシャーなどをセロテープで仮止めし、バランスをチェックします。 だいたいよさそうなら、 この重さと同じになるように鉛シートを切り取り、リムの内周側に貼ります。 この位置なら走行中に遠心力で剥がれるようなことはないでしょう。 しかし鉛は環境には悪そうなので、紛失(脱落)しないように ときどき接着部分をチェックしましょう。

簡易ホイールバランサー
1グラム単位、あるいは0.5グラム単位などといった微妙な調整は、 軸受けの摩擦が影響するため、ホイールを静止させる方法では難しいです。 そこでホイールを回転させて不釣り合いを量る方法を考えてみましょう。 ここでは折り畳み式の振れ取り台と調理用のはかりを使います。 振れ取り台をあえて不安定な状態で設置し、シーソーのように傾くようにしておきます。 傾いたときに はかりの針が動くようにします。 ホイールを回すと、不釣り合い量に応じて遠心力が発生し、はかりに変動荷重がかかります。 不釣り合いの質量を m、中心からの距離(ホイールの半径)をr、角速度をωとすると、遠心力Fは
F=mrω2
と表せます。 シーソーの支点からホイールの中心までの距離と、 支点から はかりの作用点までの距離との比を仮に1とすれば、 はかりには遠心力による荷重の変動がそのまま現れます。 例えば、ホイールの半径(リムの内周面まで)を30cm、 ホイールが毎秒2回転で回っているときに、 はかりで測定される荷重の変動(最大値と最小値の差)が20g重だったとすると、 遠心力はその半分の 10g重。 したがって不釣り合い量は
m=F/(rω2)=0.010*9.8/(0.3*(2*2π)2)=0.002
となり、リムの軽い部分に 2g の重りを付ければよいことがわかります。

この方法で不釣り合い量を正確に求めるには、 ホイールの回転速度と荷重変動幅を同時に測定する必要があるので、実際には難しいです。 しかし釣り合いがとれているかどうかはこの方法ではっきりわかります。 重りを仮止めし、ホイールを勢いよく回転させても針が振れなくなれば、 バランスがしっかりとれたと言えるでしょう。

追記
・タイヤを交換したら再度バランス調整が必要でした。 つまりタイヤの影響(ゴム厚の偏りなど)も大きいと言えます。
・重りを付けるべき位置を正確に見つけるには、台に振動を加えながらホイールを静止させるとよいようです。回転の向きによって静止する位置が微妙に違うことがある(軸受の摩擦のため)ので、両方向とも調べる必要があります。この方法で位置を調べた後、上に記したホイールを回転させる方法で不釣り合い量(重りの重さ)を決めると完璧です。

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